経理の年収が低く上りづらい3つの理由【努力しても給料アップは絶望的】
落胆する人

「経理の年収ってどれくらい?アラフィフで年収500万もいかないのは低い?ここ最近全く給料も上がらない・・・どうすれば年収は上がるのだろうか。」

こんな疑問、悩みに答えます。

このブログでは「経理所属で年収・給料が低いことに悩んでいる方」に向けて、以下の内容・目的で記事を書いていきます。

  1. 経理の年収が低く上りづらい3つの理由
  2. 努力しても給料アップは絶望的な話
  3. 経理職で年収・給料を上げたいなら方法は1つ

当ブログ管理人は現在大手製造業の経理チームに所属する現役経理マンです。
前職でも管理部門に6年間所属しその大半を経理として過ごしました。

しかし、入社当初から退職までの間に上がった年収は数十万円だけ。
リーダーという肩書もあり、後輩の育成やマネジメントの経験もあります。

それでも年収はわずか数十万円のアップでとどまりました。
残念なことに経理は年収が低く上りづらい職と言っても過言ではありません。

なぜ年収が低いのか?上りづらいのか?
この理由を説明しつつ年収アップのために取るべき行動を現役も交えて詳しく解説していきます!

たかひろ@現役経理マンたかひろ@現役経理マン

「今現在年収の低さに悩まれている方は、ぜひ最後まで読んでみて下さい!」

転職で年収アップも実現!管理部門におすすめ転職エージェント3選(無料&Web面談実施中)

経理の年収が低く上りづらい3つの理由

早速経理の年収が低く上りづらい3つの理由についてお話していきます。

現状の経理の平均年収に触れつつ理由を以下順番でまとめていきます。

  • 経理の平均年収
  • 【理由1】自動化しやすい
  • 【理由2】人事評価基準が不明確
  • 【理由3】経理より売上獲得に注力

経理の平均年収

まずは経理の平均年収についてです。

人材紹介会社大手dodaによると経理の平均年収は「499万円」
管理系の職種全体の平均年収は「511万円」であることが公表されています。

経理は管理系職種全体の平均よりも12万円低い職種という事です・・・

さらに、管理系の中でもどの企業にも存在する一般的な職種(財務、管理会計、人事、総務、事業企画、営業企画、内部監査、マーケティング)の平均年収をランキングで示すと以下のようになります。

1位:「709万円」内部監査
2位:「619万円」事業企画/経営企画
3位:「563万円」管理会計
4位:「543万円」財務
5位:「517万円」営業企画
6位:「507万円」人事
7位:「499万円」経理
8位:「479万円」マーケティング
9位:「473万円」総務

経理は下から数えた方が早いですね。。。

ただ、上記ランキングは全年代での平均になります。
以下の通り、年代別の平均年収でも細分化して見てみたいと思います。

職種 平均年収 20代 30代 40代 50代以降
内部監査 709万円 406万円 504万円 692万円 872万円
事業企画 619万円 434万円 621万円 754万円 865万円
管理会計 563万円 440万円 561万円 686万円 784万円
財務 543万円 396万円 544万円 678万円 822万円
営業企画 517万円 401万円 532万円 631万円 701万円
人事 507万円 395万円 509万円 601万円 746万円
経理 499万円 385万円 502万円 576万円 676万円
マーケティング 479万円 385万円 510万円 635万円 791万円
総務 473万円 356万円 438万円 542万円 687万円

40代で600万円を超える管理系職種は多いです。
しかし、経理と総務だけ500万円台に留まっています・・・
(総務は真っ先にロボットに代替される職業であるため、年収は全体的に低い)

さらに、50代以降になっても800万円台は程遠く600万円台という非常に年収が低い実態が浮き彫りとなっています

私も30代の頃は上記データ通り年収500万円前半が関の山で、それ以上の給料アップのイメージは到底持つことは出来ませんでした。

つまり、上記の客観的なデータは正しく、私の肌感覚でも同じように経理は年収が低いことが事実として言えます。

関連記事:経理は転職で年収アップ可能?【知識や資格の取得より成功率を上げる方法】

【理由1】自動化しやすい=簡単な業務が多い

ここから経理の年収が低い理由についてまとめていきます。

まずは、以下ショッキングな情報をご覧ください。

1位:電車運転士(99.8%)
1位:経理事務員(99.8%)
3位:包装作業員(99.7%)
3位:路線バス運転手(99.7%)
5位:じんかい収集作業員(99.6%)
6位:郵便外務員(99.5%)
6位:学校事務員(99.5%)
6位:ビル清掃員(99.5%)
9位:銀行窓口係(99.4%)
9位:計器組立工(99.4%)
9位:金属製品検査工(99.4%)
※順位、職業名、代替可能確率(%)の順

上記のランキングは「10年~20年後には人工知能やロボット等によって代替可能性が高い職業の上位を数値でランキング化」した情報になります。

なんと1位は「経理事務員」で99.8%の可能性でロボットに取って変わられてしまいます・・・
つまり、ロボットでも出来る簡単な業務が経理の仕事には多いということの証明にもなります。

実際、毎月の月次決算はルーティン業務でイレギュラー対応がない限りは簡単に終わらせることが出来ます。
経験を積むことで効率化も図られ、単純作業がとにかく多く、RPAによる自動化はすでに大企業では積極的に取り入れられています。

ロボットに代替できるような業務には多額の給料を積むことは出来ません。
むしろ早急にロボット化できた方が人件費の削減で会社全体の利益ベースにも貢献することが出来ます。

残酷かもしれませんが、経理業務の多くは自動化しやすいのが実情です。
そんな近い将来、ロボット化できる職業にコストを投下するよりロボットに先行投資を充てた方が企業の成長には貢献出来ることでしょう。

ランキングの出典元は、野村総合研究所と英オックスフォード大学との共同研究によって発表された「601種の職業ごとに、コンピューター技術による代替確率を試算」を女性セブンが数値化し発表した情報を参考にしています。

関連記事:経理は将来なくなる仕事?【将来性とAIに代替されないキャリアとは】

【理由2】人事評価基準が不明確

管理系ではあるあるですが、経理は特に当てはまること。
昇給・昇格にも影響を与える人事評価基準が不明確という点。

分かりやすいのが「営業」
ノルマ達成、具体的な契約件数や売上貢献度合いを軸にして人事評価が行われます。

立てた目標を達成したのか、未達なのかによって人事評価が行われ、昇給・昇格が決まるケースがほとんどです。

また、同じ管理系の「財務」で例を挙げます。
資金調達の進捗やIRでの株価対策にどれほど寄与したのか?評価しやすい数字の物差しは多くあります。

しかし、「経理」は?
月次決算を時間通りに締めました!ミスなくこなしました!

正直言うと経理の決算締め作業は「出来て当たり前」と経営層には思われています。
むしろ決算をミスした時、適切な数字を役員会で報告できなかった時、肩書が付いていれば「降格」される場合があります。

私の前職働いていた会社でもリーダーから一般社員に降格となった先輩がいました。
それほど経理は報われない、日の目を見ない地味は仕事と言っても過言ではありません。

そのため、人事評価上図るべき具体的な物差しがないため、昇給・昇格も難しいと言えます。

関連記事:なぜまともな人から辞めていくのか?【有能な人ほど退職する本当の理由】

【理由3】経理より売上獲得に注力

ベンチャー企業に見られる傾向です。
管理部門にリソースを割くより売上に貢献する営業やエンジニアに積極的に投資します

そのため、経理はごく少数の人員で回せるようにシステム化を進めます。
また、経理業務を完全外注化(アウトソーシング)するベンチャー企業も多く存在します。

その結果、経理の給料アップに予算は組まれず、売上貢献に紐づく勘定がますます予算が積まれていきます

関連記事:なぜ経理の仕事はつまらないし楽しくないと感じるのか?【理由と解決策3選】

【事実】努力しても給料アップは絶望的です

平均年収が低く近い将来ロボットに取って変わられてしまう経理業務。
それでも経理として生きて行きたい方に、一つ事実をお伝えしておきます。

それは、経理業務は努力しても給料アップは絶望的だということ。
私が6年以上管理部門、経理に携わってきて行きついた先の事実と感想です。

資格を取っても給料は上がりません

多くの人が勘違いしていることです。
経理の代表的な資格「簿記」を取れば給料は上がるのではないかという考え。

簿記でも証券アナリスト検定でもFPでも資格を取ったところで給料は上がりません

福利厚生の一環で資格取得支援を行う企業もありますが極稀で、直接給料アップにつながる資格取得などありません。

実際、人生で初めて経理配属になった時、簿記3級すら取っていませんでした。
その後、特に何も言われず自主的に簿記2級まで取得、FP2級も趣味で取得しましたが給料は上がることはありませんでした。

さらに、業務改善に興味がありましたのでVBAエキスパートも取得しましたが、褒められることもありませんでした。

資格を取ったところで給料は上がりません
変な幻想は抱かず年収アップに直接つながる努力をした方がよっぽど近道です。

年収アップの近道はコチラで解説しています。

関連記事:経理の転職は簿記2級など資格取得より実務経験が大切?【体験談から解説】

決算を正確に締めても評価されません

先ほども少し触れましたが、月次、四半期、期末の決算を正確に締めても評価されません

正しく締めるのが経理として「当たり前」です。
このように経営層も考えている人がほとんどです。

私は取締役会の取りまとめ、月次報告資料の作成も担っていましたのでよく分かります。

一方で決算の数字を間違って取締役会にかけてしまうとどうなるのか?
怒鳴り散らされ、挙句にはミスの度合いによって降格もあり得ます。それほど重要な資料です。

しかし、月次報告資料の作成自動化に成功しミスなく提供できるようになった時、初めて評価いただくことが出来ました。

この時に私は気づきました。
経理の仕事はルーティンを正しくこなすのが仕事ではなく、いかにミスなくリードタイムを短縮してタイムリーに提供できるかが求められていると

主計の仕事(決算締め)はロボット化がそこまで来ており、今後は“ロボットを設計する立場”に立たなければ将来はないと悟りました。

そのため、私は管理会計の分野に進み、RPA導入支援の中枢を担う仕事を現在行っています。

関連記事:経理の5大ストレスを現役経理マンが暴露【プレッシャーに打勝つ対策】

営業の方が目に見えて給料が上がる

経理より営業の方が目に見えて給料は上がりやすいです。

それは「インセンティブ」があるからです。
ノルマ達成、契約本数に応じて基本給とは別に支給される歩合のことです。

営業であれば基本と歩合の両方で給与が支給される企業が多いかと思います。
私の前職企業でも営業部門が存在し、インセンティブ制度が導入されていました。

凄腕の営業マンだと月に50万円ほどのインセンティブを手に入れるエリートもいました。

給与の着地見通しを見ながら羨ましさを感じつつ経理にはそんなものはないと項垂れていました。

関連記事:業務量は増えても給料が上がらない不思議【原因と根本的な解決行動】

経理職で年収・給料を上げたいなら方法は1つ

・経理は他管理系の中でも年収は低い
・今後ロボットによって代替される可能性が非常に高い
・努力しても給料は上がらない

経理職の残念な事実を経験とデータに基づいて解説してきました。

落胆する人

「じゃあ、年収を上げるにはどうしたらいいの?!方法が知りたい!」

肝心な経理で年収・給料を上げる方法についてですが、それはたった一つ、

「転職」することです。
転職以外に会社員の年収・給料を上げる方法はありません。

もっと言うと年収ベースの高い業界に転職することで経理でも現在の年収から上げることは可能です。

私の前職はITベンチャーで、入社時の年収は400万円未満。
退職時の年収は500万円にも満たない金額から大手製造業に転職しました。

結果、現在の年収はすでに1,000万円をこえています。
これは、経理チームの主計ではなく管理会計やロボティクスを専門に扱う分野にいるからです。

関連記事:経理は転職で年収1000万の高収入も狙える?【4つの具体的戦略から実現可能】

将来性のある職に就くことで自然と年収は上がります。
さらに、製造業は年収ベースでも高い業界ですので、成果を残せばその分年収に跳ね返ってきます。

今はとにかく転職して良かったと心から思っています。
現在の年齢まで前職に居ても年収は500万円が関の山だったでしょう。

経理の転職は「MS-Japan」一択

仕事に悩む人

「転職かぁ・・・でも何から始めたらいいか分からない・・・」

経理などの管理部門に転職を考えている方は転職エージェントのMS-Japanを利用されることをおすすめします。

「MS-Japan」は東証上場に上場する“管理部門特化型エージェントNo.1”
蓄積された転職ノウハウと専門性の高さから内定率、年収アップともに期待できる優良サービスです。

私ももちろんお世話になり、「MS-Japan」経由で内定もいただきたことがあります。
転職活動は内定を勝ち取るまでの準備がとても大切で、情報収集に転職エージェントを利用するのも有効な方法です。

「MS-Japan」は“管理部門特化型エージェントNo.1”ですので、管理部門に関するノウハウや情報は優れたエージェントと言えます。

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【MS-Japanの体験談や利用してみた感想が気になる方はコチラをご覧ください】

転職活動は計画的に

転職エージェントに登録し活動するのも大切な事です。
また、未経験で経理に転職を考えている方は簿記など資格取得に励むのも転職活動には必要な事です。

簿記取得は面接時のアピール材料になります。
未経験でも経理に興味があること、姿勢を見せつつアピールポイントを増やしておくのは内定獲得の第一歩。

転職活動は面接対策は全てではなくそれまでの準備をいかに計画的に進められるかで勝敗は決まってきます
(経理未経験でも転職できるか?不安な方はコチラの記事をご覧ください、転職可能な理由をまとめています。)

この進め方や戦略についても転職エージェントとしっかり相談して決めるのが内定獲得までの最短ルートになります。

転職エージェントは複数登録しておくことで、より情報収集の密度、スピードともに上げることが出来ます

私も転職活動時は10社登録して進めていましたが、今思えば3社ほどが適した数かと思っています。
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転職エージェントの利用が初めての方は以下関連記事もご覧ください。

関連記事:転職活動初心者なら転職エージェント利用は必須【理由と疑問に回答】
関連記事:転職エージェントは複数使うべきか?【何社掛け持ちがベストか理由も解説】

今すぐ転職!と考えてない方は情報収集に専念

今すぐ転職!と考えてない方は情報収集に専念されるのが良いでしょう。

備えあれば患いなし、事前準備に越した事はありません。
情報収集に転職エージェントを利用するのも有効です。

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まとめ:経理の年収を上げたければ転職が手っ取り早い方法

経理の年収が低く上りづらい3つの理由について情報をまとめてきました。

改めて、本記事のポイントをまとめると、

本記事のポイント

  • 経理の年収は他管理系に比べても低い
  • 努力しても給料アップは望めない
  • 年収を上げたければ転職が手っ取り早い

企業は未来に投資して売上を刈り取ります。

経理の未来は全ての業務のロボティクス化。
AIやRPAで人員を減らすことに注力しています。

人間は人間にしか出来ない独創的かつマネジメントの立場に回るべきです。

現在の年収に不満があるのであれば、経理のスキルや経験を活かして早々に転職することをおすすめします。
今の仕事にしがみついていても勝手に年収・給料が上がることはまずあり得ません。

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