経理の残業時間はどれくらい?【現役経理マンが実情をぶっちゃける!】
経理スタッフ

「経理の残業時間ってどれくらい?短かったら転職も視野に入れているけど、実際のところ教えてほしい!」

こんな疑問、悩みに答えます。

このブログでは「経理の残業時間が気になる方」に向けて、以下の内容・目的で記事を書いていきます。

  1. 経理の残業時間はどれくらい?
  2. 大手とベンチャーでの経理の残業時間の違い
  3. 経理の残業時間を減らす解決策
  4. 残業時間を気にせず生きる方法

現在、大手製造業の経理チームとして働く当ブログ管理人
私は1度の転職経験があり、前職はITベンチャー企業で管理部門に6年間勤めていました。

ベンチャーと大手企業の両事業規模を経験しており、両社の特徴や残業時間の実情も把握済みです。

私自身の経験と民間企業が発表する残業時間のエビデンスデータも用いながら経理の残業時間について切り込みたいと思います!

たかひろ@現役経理マンたかひろ@現役経理マン

「経理のリアルな残業時間が気になる方は、ぜひ参考にしてみてください!」

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経理の残業時間はどれくらい?

早速経理の残業時間はどれくらいなのか調べていきます。

人材紹介サービス大手「パーソルキャリア」が公表する「残業時間が少ない職種ランキングTOP20」
この情報によると最も残業時間が少ないのは、なんと「経理事務・財務アシスタント」で『11.1時間』

ランキングは以下の通りです。

新卒女子

「やった!経理が一番残業時間が少ないから転職したい!」

しかし、ちょっと待ってください。
良く見ると「事務・アシスタント」と表記されていますね。

それもそのはず「経理」と「経理事務」は仕事の内容や与えられる裁量まで違いがあることをご存知でしょうか。

勘違いされやすいので、ここで違いを説明しておきます。

経理と経理事務の仕事の違い

職業情報サイト「キャリアガーデン」でも仕事内容の違いを明確に区分して説明しています。

「経理」・・・決算書の作成に加えて、毎月の業務として給与計算、経費精算、売掛金の回収と買掛金の支払い、税理士や監査法人との折衝などを行う。
「経理事務」・・・経理業務のうち事務作業寄りのものを中心に行う。

つまり、「経理」は会社の決算を作り、決算書作成に関わる関連業務や事務作業を行って「経理」をサポートするのが「経理事務」という訳です。

仕事の裁量は圧倒的に「経理」の方が上です。
仕事量も質も責任の幅、度合いについても「経理」の方が「経理事務」より上です。

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では「経理」の残業時間はどれくらい?

では「経理」の残業時間はどれくらいなのでしょうか?

調べてみると、以下民間企業調べの職種別残業時間が公表されています。

経理の残業時間は『16.1時間』

ただ、上記調査レポートは2013年と少し古い情報。
他にも調べてみましたが、官民ともに正確かつ最新情報は見当たりませんでした。

なので、別のエビデンスも加えて、別の切り口から考察したいと思います。

人材紹介サービス大手「doda」が公表する「残業時間に関する調査レポート
この調査レポートによると「残業時間が多い職種」として「人事」が「18位(30.1時間)」にランクインしています。

人事は経理と同じ管理部門で近い距離に位置する職種。
つまり、経理は18位より下位に当たる事、30.1時間よりも少ない事が推察されます

従って、経理の残業時間『16.1~30.1時間の間』という事です。
おおむね方向性としては間違いではないと思いますが、参考情報として捉えて下さい。

関連記事:経理は楽な仕事?【暇なのは成長の証でも初心者は勉強漬けの毎日】

大手とベンチャーでの経理の残業時間の違い

経理の残業時間についてまとめてきました。

では、実際の企業の内情はどうなのでしょうか。
ここからは私が経験した体験談をもとに大手とベンチャーでの経理の残業時間の違いについて解説していきます。

大手かベンチャーか、経理職に転職を考えている方は参考にしてみてください。

【体験談1】大手企業の場合

まずは「大手企業」の残業時間についてです。

私の閑散期と繁忙期の出退勤の時間は以下の通りです。

【閑散期の場合】
08:00 出社
18:00 退勤

【繁忙期の場合】
06:00 出社
20:00 退勤

結論から述べると毎月法定残業時間ギリギリまで仕事をしています。

特に繁忙期の月初は間違いなく残業。
定時で帰れる日などありません、覚悟した方が良いでしょう。

ただ、今では以下のように政府の「働き方改革」の後押しもあって業務そのもののスリム化も進んでいます。

残業時間の上限は、原則として月45時間・年360時間とし、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることはできません。
臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、以下を超えることはできません。

・年720時間以内
・複数月平均80時間以内
・月100時間未満

関連記事:【経理はやめとけ】経理未経験の1年目は辛くしんどい【辞めたい毎日への対処法】

【体験談2】ベンチャー企業の場合

次に「ベンチャー企業」の残業時間についてです。

私の閑散期と繁忙期の出退勤の時間は以下の通りです。

【閑散期の場合】
09:45 出社
18:45 退勤

【繁忙期の場合】
09:45 出社
21:00 退勤

閑散期は必ず定時退社可能でした。

ただ、繁忙期(決算)は行うべき業務量が多いため、定時退社はできず毎日残業です。

大手とベンチャーの違いの結論ですが「大手」の方が残業時間は増えます。

それは、業務の量だけでなく内容も多岐にも渡ります。
母体が大きいと経理の守備範囲は自然と広がります。

さらに、任される業務も責任ある仕事が多いです。
間違いなく、ベンチャーより遥かに大手の方が経理は忙しく残業時間は増えます

繁忙期と閑散期の具体的なスケジュール。
経理の1日のタスクスケジュールも気になる方は、以下関連記事もご覧ください。

関連記事:経理は忙しい?この問いに答えます【結論は決算時期と月初が鬼多忙】

残業時間の多い業界はどこ?

大手とベンチャーの残業時間の違いを解説してきました。
では、残業時間の多い業界はどこになるのでしょうか

調べる理由は、残業の多い業界 = 経理も残業が多い事が推察されます。
なぜなら、経理の仕事は事業部の後始末(売上処理や経費計算など)がメインだからです。

事業部の資料提出や処理が遅れればそれだけ経理にしわ寄せがきます。
業界の残業時間が長くなれば、自然と経理の残業も増える事が容易に想像できます。

それでは、まずは以下図をご覧ください。

人材紹介サービス大手「doda」が公表する「残業時間の多い業種TOP10」
この結果、最も残業時間が多いのは「メディア(広告)」で月なんと『49.1時間』!

ぶっちぎりで1位を飾ってしまっています。
ランキングを見てみるとメディア系やIT系が軒並みランクインしており、残業時間の多い業界には偏りがありそうですね。

転職時の参考情報としてお役立てください。

関連記事:残業のない仕事・定時で帰れる仕事に転職したい時の探し方【おすすめ業界5選】

経理の残業時間を減らす解決策

・「経理事務」は職種の中で最も残業時間は少ない
・そして「経理」は『16.1~30.1時間の間』
・残業時間が多い業界は「メディア」

これまで経理の残業時間について情報をまとめてきました。
では、どうすれば残業時間は減らせるのか?解決策が最も知りたい情報かと思います。

具体的な解決策と取るべき行動についてご紹介していきます。

【解決策1】残業時間の少ない業界に転職する

最も手っ取り早い解決策は「転職」です。

もっと言えば、残業時間の少ない業界に転職する事であなたが今まで体験してきた残業時間は減らす事が可能です。

では、残業時間の少ない業界とはどこになるのか?
先ほどと同じく「doda」が公表する「残業時間が少ない業種TOP10」が参考になります。

最も残業時間が少ない業界は「サービス(スポーツ/ヘルス関連施設)」で『12.3時間』

他にも「金融」や「小売」など多岐にわたり業界がランクインしています。
少し馴染の薄い業界かもしれませんが、残業時間をとにかく減らしたい方にはおすすめです。

今すぐに転職を考えている方は、転職エージェントの利用がおすすめです。
求人企業の内情や残業時間のリアルを包み隠さず教えてくれます。

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転職エージェントの利用が初めての方は以下関連記事もご覧ください。

関連記事:転職活動初心者なら転職エージェント利用は必須【理由と疑問に回答】
関連記事:転職エージェントは複数使うべきか?【何社掛け持ちがベストか理由も解説】

【解決策2】AI/RPAを積極導入する

残業時間を減らしたければAI/RPAなどロボットを積極導入する事で解決の道筋が見えてきます。

ロボットの導入によって、人間が今までこなしていた「単純作業」を代替出来ます。
その分、人間はクリエイティブな「人間にしか出来ない仕事」に時間を充てる事が出来るため、高度な創造性と残業時間も一定割合減らす事は可能です。

今後はますますロボットの導入は加速度的に増えていきます。
また、ロボットの普及によってもたらされる社会の変化と業界の縮図も変化が見られます。

ロボットの普及状況や今後の経理のあり方について、以下関連記事で詳しくまとめていますので、ぜひ合わせてご覧ください。

【解決策3】経理スキルや関連技術を磨く

当然ですが、残業時間を減らすにはあなた自身の経理スキルや関連技術を磨く事も大切です。

経理は専門職、スキルがあってなんぼの世界。
経理の知見が乏しいと業務に支障をきたします。

また、エクセル操作一つにしても高度な技術を持っていれば、通常の半分で業務が済む場合があります

そのため、経理は常に座学の勉強と進化が求められます。
RPAなどの関連技術についても興味を持って取り組み、新しい事へのチャレンジ精神も必要です。

そこで、まずは「簿記」の勉強から始める事をおすすめします。
すでに簿記2級や1級を取得しているのであれば、会計士試験や税理士試験にも挑戦するといいでしょう。

経理の勉強方法や経理業務で必ず役立つエクセル関数も関連記事でまとめていますので合わせてご覧ください。

関連記事:【経理の独学での勉強方法】未経験から経験者まで現役経理マンが解説
関連記事:【経理のエクセル活用術】業務効率化&自動化に役立つ関数5選と使い方

残業時間を気にせず生きる方法

疲れた人

「残業時間を気にしない生き方を送りたい・・・」

残業時間を減らす解決策はまだまだあります。
ただ、そもそも残業時間を気にせず生きる方法というのも存在します。

それは「フリーランス」という生き方です。

会社にとらわれない生き方

会社に所属する以上「残業時間」は発生し続けます。

しかし、他者から捉われる事なく自身の意思のままにコントロール出来れば残業時間という煩わしい負のしこりは取り除かれます。

そんな生き方を実現できるのが『フリーランス』なのです

何かに縛られるのが極端に苦手。
会社にいる事自体に違和感を覚える。

こんな方は「社会不適合者」の可能性が高いです。
社会不適合者の適職はフリーランスや起業家など自分自身で業を起こす事です。

興味のある方は以下関連記事をご覧ください。
フリーランス以外の適職をまとめています。

関連記事:社会不適合者に向いてる仕事8選【特徴と就職や転職で環境も変わる】
関連記事:会社員に向いてない社会人は仕事どうすれば?【サラリーマンの特徴から結論は1つ】

まずは副業を頑張ってみる

何の準備もなくフリーランスになるのは無謀です。
まずは、副業から始めるのがおすすめです。

当ブログでは、転職情報だけでなく副業ノウハウも随時公開しています。
興味のある方は、まずは「月1万円稼ぐ方法」をご覧ください。

また、経理におすすめの副業も以下関連記事でまとめています。
副業を頑張って、ゆくゆくはフリーランスとして生きていきたい!そんな方もぜひ参考にしてください。

関連記事:経理経験を活かした副業おすすめ10選【在宅リモート&土日だけも可】

まとめ:転職によって経理の残業時間は減らせる!

経理の残業時間に関する情報をまとめてきました。

改めて、本記事のポイントをまとめると、

本記事のポイント

  • 「経理事務」は職種の中で最も残業時間は少ない
  • 「経理」は『16.1~30.1時間の間』
  • 残業時間が少ない業界は「サービス」
  • 転職する事で残業時間は減らせる

「経理事務」の残業時間は少なくても「経理」は決して少なくありません。
また、大手とベンチャーでも経理の残業時間は異なります。

今の労働環境が悪く、合わないのであれば「転職」をおすすめします
残業時間が少ない業界に転職する事でワークライフバランスや業務以外にやりたい事へ時間を充てる事も可能です。

全てはあなたの行動によって望む環境も変化も手に入れる事が出来ます。

最初は勇気のいる行為ですが、一度足を踏み出せばトントン拍子に事が進みます。
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