経理は楽な仕事?【暇なのは成長の証でも初心者は勉強漬けの毎日】
疲れた人

「経理って楽?楽なイメージがあるけど、実際のところはどうなんだろう・・・経理への転職も考えているので大企業と中小企業の違いも教えてほしい!」

こんな疑問、悩みに答えます。

このブログでは「経理初心者の方」or「経理に転職したい未経験の方」に向けて、以下の内容・目的で記事を書いていきます。

  1. ベテランと初心者で仕事の楽さの違い
  2. 大企業と中小企業の忙しさの違い
  3. 繁忙期と閑散期の1日のスケジュール
  4. 暇なのは成長の証でも気をつけたい事

「経理=楽な仕事」というイメージが持たれがちです。

それは「単調な作業が多い」「コミュニケーションが少ない」「ノルマもない」など思われがちだからです。

実は私も経理に就くまでは楽な仕事だと思っていました。
が、しかし実際は?一つ言えるのは「イメージとは違う」ということ。

勘違いしたまま転職してしまうと入社後のギャップに苦しめられてしまいます

たかひろ@現役経理マンたかひろ@現役経理マン

当ブログ管理人はベンチャー企業(前職)と大企業(現職)の経理を経験しています。経験者だからこそ話せる違いや経理の1日のスケジュールについても解説し、経理が楽な仕事なのかどうかをご紹介していきます!」

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経理は楽な仕事?

結論から先に話すと「経理初心者にとっては楽ではない」

初めて経験する仕事の多くは楽ではありません、当然ですよね。
でも、「経理経験者(私の肌感は3年以上)にとっては楽というより居心地の良さ」さえも感じます

しかも「手に職」で転職を考えても同業/異業界ともに十分通用する有利な職種と言えます。

これらの理由について、

  • ベテランと初心者では雲泥の差
  • では大企業と中小企業で差はある?
  • 向き不向きでも楽さは変わる

私の経験を踏まえて、気になるトピックスに応えていきます。

ベテランと初心者では雲泥の差

仕事全般で言える事ですが、しかし経理の場合は特にベテランと初心者で仕事の楽さに大きな開きがあります

営業の場合、商材の理解とプレゼン能力を鍛えて場数を踏めば成果が数字に表れます。
ITの場合、プログラミングの知識とソースコードを何度も扱う事で体系的にシステムの理解が深ります。
デザイナーの場合、PhotoshopやDreamweaverなどのソフトをマスターし顧客の要望を汲み取る力を養えば上を目指せます。

上記は職種の一例ですが、どの仕事においても「経験」と「場数」を踏めば成果に現れます。
成功体験が増えて自信に繋がるからこそ一人前のベテランへとビジネスマンは成長していきます。

しかし、これらの職種と経理と決定的な違いがあり、それは「年一の仕事が多い」という点です。

経理は年一の仕事が多い

その都度依頼が入って行う業務はほとんどなく、「いつまでに何を?」と期日管理の元業務を行います。
この代表例が「本決算」の決算業務と株主総会対応です。

つまり、経理実務は年数を重ねなければ経験を積むことが出来ない「辛い仕事」です。
特に1年目の経理初心者にとっては、何のこっちゃ良く分からないまま業務に取り組むケースが多いです。
(私もそうでした。)

なぜなら、実務で理解を深めながら進められるほど年一業務は余裕が全くありません。

その瞬間その瞬間を脳裏に焼き付け、自分なりに「分からなかった事リスト」を作って後日上司に相談し理解を深めるなど努力が必要です。

なので、初心者にとって経理は楽な仕事とは言えません。
実務経験を3年以上積むと1年のサイクルもやっと理解し始め、仕事に余裕も生まれて楽だと感じ始めます。

関連記事:【経理はやめとけ】経理未経験の1年目は辛くしんどい【辞めたい毎日への対処法】

最初の3年間は修業期間

私は3年目に入って、相当楽になりました。
楽になるまでの年一業務の経過イメージは以下の通りです。

1年目:とりあえず経理1年サイクルを実感する
2年目:1年目の答え合わせ(理解不足は即対応)
3年目:実際に業務担当者として携わる

ただ、年一だけでなく月一の月次決算もあるため、初心者は覚える事は予想以上にあります。

・日頃の仕訳
・短信作成
・有価証券報告書作成
・管理会計

月一の定常業務は実務だけでなく座学からも学ぶ事が出来ます。
特におすすめが「簿記」の資格取得です

私も会社から帰った後は、家の近くのマックで毎晩簿記の勉強をしていました。
資格を取得することで転職にもアピール材料になるため、早いうちから勉強しておく事をおすすめします。

最近では、WEB動画で学べる初月無料のサブスク教材(Accountant’s library)もあります。
隙間時間も有効活用したい、忙しい社会人や新卒にとって非常に便利な教材です。

関連記事:【経理の独学での勉強方法】未経験から経験者まで現役経理マンが解説

では大企業と中小企業で差はある?

ベテランと初心者では仕事への楽さは大きな開きがあります。
では、大企業と中小企業でも差はあるのでしょうか

結論は、「会社の事業規模での差は感じられない」のが私の答えです。

ちなみに私の転職前後のスペックは以下の通りです。

【前職】
企業:ITベンチャー企業
年収:500万円
配属:経理部
担当:管理会計(メイン)、主計(サブ)
職位:リーダー
経験:マネジメント経験(4人+新卒)
【現在】
企業:東証一部上場企業
年収:1,200万円
配属:経理チーム
担当:管理会計(メイン)、主計&IR(サブ)
職位:なし
経験:マネジメント経験(契約社員10人)

差を感じないのは、結局経理としてやる事は一緒だからです。
月次決算を毎月締めて、四半期決算を3ヵ月に一度締めて、そして本決算。株主総会が訪れる。

このサイクルは大企業、中小企業、はたまた上場or未上場でも同じ事です。
経理事務の細かいワークフローや仕訳の切り方などは違いますが、大枠は一緒です。

つまり、経理の本質と原理原則を理解出来れば、同業だけでなく異業界でも経理のスキルは通用するという事です。

違いと言えば「会計システム」

ただ、大企業と中小企業の違いを強いて言うならば、使っている会計システムが違うのは大変かもしれません。
ベンチャー企業は「勘定奉行」、現職の大企業では「SAP」を使ってますが、全く使い勝手は違います。

会社の規模が大きくなれば、扱うデータ量も多くなります。
多くなればアウトプットも多様にならざるを得なくなり、結果大規模システムを扱う事になります。

このシステムの仕様の理解に時間がかかります。
経理も今やシステム化の波が訪れ、仕訳も自動入力は当たり前、AI/RPAの導入は加速度的に増えています。

関連記事:ベンチャー転職は後悔する?【大企業との違いから向き不向きを解説】

経理のトレンドは「AI/RPA」

現在は大企業への導入が顕著になっていますが、中小企業でもロボットの波は訪れるでしょう。

なぜなら、日本の人口は減り続け、労働力人口も減るだけでなく高齢化に歯止めがかかっていないからです。

そのため、ITの力で労働力を補填する他方法がないわけです。
私は現在、経理のRPA導入支援チームに所属します。最前線でこれらの経験を積んでいます。

今後の経理のキャリアや将来性が心配になっている方は、以下関連記事も合わせてご覧ください。
先の10年~20年には経理という仕事はロボットに代替されているかもしれません。

一般的な大企業と中小企業の違い

参考情報です。

以下の通り、大手人材サービス「マイナビ転職」が大企業と中小企業の違いについてのアンケート調査を行っています。

【大企業の特徴】
「福利厚生や給与」が良いと考えている人が多い
「ネームバリューや社会的信用、将来性」に満足している人が多い
「人間関係」に不満を抱く人が多い
「社風・企業文化」が良くないと感じている人が多い

【中小企業の特徴】
「仕事内容」や「労働時間・休暇制度」が良いと感じている人が多い
「社風・企業文化」が良いと感じている人が多い
「給与」に不満を感じる人が多い
「会社の将来性や安定性」に不安を抱く人が多い

この結果は私も同意する部分が多いです。
大企業かベンチャーか、どちらに就職したいか、転職したいか悩まれている方は参考にしてみてください。

関連記事:大企業が合わない人の特徴10選【安定・安泰を好まない人は向いてない!】

向き不向きでも楽さは変わる

「経理」という仕事のイメージはどのようなものを想像しますか?

一般的には以下のイメージではないかと思っています。

・単調作業が多い
・黙々と仕事に打ち込む
・コミュニケーションが少ない
・対外交渉が全くない

もし、上記のイメージを持たれているなら改めた方が良いです。

なぜなら、全て外れだからです。
理想と現実のギャップに苦しめられ、楽な仕事も苦痛に変わってしまいます

経理はとても特徴的な職種です。
向き不向きが必ず出てきますので、事前に特徴とあなたの性格を照らし合わせて、合致するか確認しておく事をおすすめします。

そのための以下関連記事も執筆していますのでぜひご覧ください。

経理の閑散期と繁忙期の1日スケジュール

新卒女子

「経理って閑散期と繁忙期があるって聞く!どれくらい違って、それぞれの1日のスケジュールも教えてほしい!」

経理の閑散期と繁忙期も楽さは大きな差があります
ここでは、私が出社して実務をこなして退社するまでの一連の流れをご紹介していきます。

財務会計と管理会計の両方に精通していますので、それぞれ参考にしてください。

閑散期の1日スケジュール

経理の閑散期を12月期決算の企業で例えると

・月次決算後の月中から月末までの期間
・四半期決算(2月、5月、8月、11月)以外の月
・株主総会(3月)以外の月

つまり、1月、4月、6月、7月、9月、10月、12月の月中から月末までの期間が閑散期にあたります。

この閑散期の時の1日のスケジュールは以下の通りです。

【財務会計の場合】
09:30 出社
09:45 業務開始&メールチェック
10:00 日次業務(仕訳、提出物確認)
13:00 休憩
14:00 次月決算に向けての準備
17:00 日次業務(仕訳、提出物確認)
18:45 明日の準備&退社

ぶっちゃけ日次と次月決算準備で1日が終わります。
業務になれていればとんでもなく楽な仕事です。

【管理会計の場合】
09:30 出社
09:45 業務開始&メールチェック
10:00 予実管理
12:00 事業部長とのMTG
13:00 休憩
14:00 事業部向け資料作成
15:00 実績値について事業部に確認
17:00 予実管理
18:45 明日の準備&退社

管理会計は財務会計と違って事業部とのMTGが多いです。
特にアウトプットする資料は経営に資する内容が多いため、事業部長や役員から依頼される事が多い。

そのため、閑散期とは言え、MTGや日次の予実管理は多く、経理との密な連携も不可欠と言えます。

とはいえ、残業してまで忙しい訳ではありません。
経理と同じスケジュールで動く管理会計も閑散期は定時で退社できます。

関連記事:経理の残業時間はどれくらい?【現役経理マンが実情をぶっちゃける!】

繁忙期の1日スケジュール

経理の繁忙期を12月期決算の企業で例えると

・本決算から株主総会までの期間(2月、3月)
・四半期決算(2月、5月、8月、11月)の月
・管理会計は予算策定時(10月~12月)

特に忙しいのは2月、3月。

とにかく忙しいです!!
猫の手も借りたいほどで実際に管理部門総出で株主総会は対応します。

この繁忙期の時の1日のスケジュールは以下の通りです。

【財務会計の場合】
09:00 出社&前日の仕訳チェック
09:45 業務開始
10:00 決算短信読み合わせ&監査法人対応
12:00 TDnet操作
13:00 決算業務
17:00 株主総会事前MTG
18:00 決算業務
18:45 定時ではまず帰れません

当然ですが定時では帰れません。
上記はほんの一例ですが、2月、3月は毎日のように残業です。

また、四半期決算でも対応が必要になる監査法人。
本決算の時は毎朝来て、計算書類の確認、役員とのMTGなど業務の幅も著しく増えます。

月次決算の比ではありませんので、初心者にとっては荷が重いです(覚えるだけでも一苦労)

なので、経理初心者は最初の1年目は苦痛で、楽だと感じるひと時などありません(私はそうでした)

【管理会計の場合】
09:00 出社&着地管理
09:45 業務開始
10:00 予算策定MTG
11:00 事業部長とのMTG
12:00 経理から実数値を貰って着地管理
13:00 予算策定の資料作成
14:00 事業部向け資料作成
15:00 実績値について事業部に確認
17:00 着地管理
18:45 定時ではまず帰れません

管理会計の最も忙しくなるのは10月~12月までに行われる「予算策定」と2月の「本決算に向けての着地管理」

予算策定は全事業部の部長と担当者が集まって、フォーマットに入力していくため、大規模プロジェクト。

管理会計もフォーマットの準備や入力された数字の整合性チェック、経理から貰った実績値を元に着地精度を上げる必要があります。

予算策定のプロジェクトリーダーを3年連続務めた経験がありますが、基本繁忙期は連日残業。
定時で帰れる日はありません、とにかく忙しい。。。

ただ、やり切った後の達成感は言い表せないほどの充実感に浸れます。
この時に経理、管理会計をやっていてよかったと感じられる瞬間です。

関連記事:経理は忙しい?この問いに答えます【結論は決算時期と月初が鬼多忙】

経理の仕事が暇なのは成長の証。でも気をつけたい事

閑散期の経理はとにかく楽です。(初心者は引き続き勉強必須)
業務中も「暇だなぁ」とふと感じてしまうほど、楽園が待っています

しかし、もし「企業の売上が伸びてないのに暇」「繁忙期でも暇」な状況は気をつけた方がいいです。
企業側に何らかの問題を抱えている場合があります。

経理の仕事上、「暇だ」と感じる2つの原因を解説していきます。

暇=慣れ=成長した証

経理経験が3年以上経過して、一通り業務を覚えて「暇」を感じるあなた。

経理にとっての暇は業務の良い慣れであり、成長の証です。

経理業務の特徴は年一の仕事が多い事。
つまり、年数を重ねなければ実務経験もワークフローも覚える事は難しいです。

また、仕訳や時々刻々と変わる会計基準、IFRSを理解し実務に落とし込まなければなりません。

そんな業務を「暇」だと感じられるあなたは成長していると断言できます。

今後はさらなるキャリアアップを目指して、マネジメント経験や別の会計基準を身に着けるのも経験豊富な経理マンとして出世出来ます。

ちなみに経理のキャリアアップを目指すなら「貪欲さ」が大切です。
幅広く経験を吸収すれば経理から派生した出世のステップアップはいくつか準備されています。詳しくは以下関連記事もご覧ください。

企業の売上が伸びてなくて暇なのは危険

全て暇な状況が成長しているとは限りません。
特に危険なのは「企業の売上が伸びてなくて暇な状況」

ベンチャー企業でも成長が著しい企業は、常にサービス発展と事業の多角化を推し進めます。
また現サービスに頭打ちがみられれば別企業とのアライアンスから活路を見出す企業も多いです。

それはサービスの質の向上と発展で売上を伸ばして、従業員の幸福のため、ステークホルダーへの還元を潤沢に行い、かつ持続可能な社会貢献が目的だからです。

事業やサービスの多角化は営業部が忙しくなるだけでなく管理部門も当然忙しくなります。
新しい仕訳の切り方や会計基準の確認、KPIの算出と予算策定の見直しなど業務の幅も量も著しく増えます。

事業規模が膨らめば業務量も膨らむと考えていいでしょう。
ただ、新事業の開始は売上はすぐには立ちません。業務量だけが増えます。

しかし売上が伸びてなくて暇なのは、新事業も行っていないという事になります。
さらに会社としての成長も発展も感じられない。倒産すら見え隠れする状況と言えるでしょう。

そんな「成長のない暇」は時間の無駄です。
あなたがもし成長を強く望むのであれば、新しい環境でチャレンジするため「転職」をおすすめします。

勘違いの暇ほど恐ろしいものはありません。
転職エージェントを使って、より良い企業に移るのが最適解です。

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転職エージェントの利用が初めての方は以下関連記事もご覧ください。

関連記事:転職活動初心者なら転職エージェント利用は必須【理由と疑問に回答】
関連記事:転職エージェントは複数使うべきか?【何社掛け持ちがベストか理由も解説】

まとめ:経理初心者とベテランでは捉え方が違う

経理は楽で暇な仕事なのかどうかについてまとめてきました。

記事のポイントをまとめると

・年一業務が多く初心者にとって楽な時はひと時もない
・ベテランになれば慣れて着実に成長を感じられる
・勘違いの暇は危険
・成長欲求が強い人は転職がおすすめ

3年も経てば経理業務は楽を感じます。
暇さえ感じますが、暇は(業務を覚えた)成長の現れ。

しかし、企業の成長が感じられない場合は「転職」をおすすめします。
より高みを目指して、新しい環境で挑戦する事で経理としての幅も広がります。

「転職エージェント」を利用すれば年収アップに成功する確率もあがる事が報告されています。

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